東京オリンピックの3つの懸念 michidoo, 2019年9月10日2025年4月7日 コンテンツ1 1)東京オリンピックの3つの懸念について2 2)ボランティアの待遇問題3 3)日本の夏の暑さに選手たちが被害者になりうる 1)東京オリンピックの3つの懸念について 2020年についに開催される東京オリンピック、出場選手の内定ニュースが流れ始めたことからワクワクしている人も多いのではないでしょうか? 日本政府はこの一大スポーツイベントの開催によって、32兆円の経済効果が発生する試算を出すなど経済面のメリットも強調しています。 一方で今回のオリンピックでは専門家から様々な懸念が表明されています。 まず気になるのは開催直前まで迫っているにも関わらず、準備が万全とは言えないところです。 会場予定地では相次いで土壌汚染や水質汚染が発覚しており、計画の変更を余儀なくされる事態が多発、また工事自体も人手不足から全体的に遅れが発生しています。 また東京五輪メインスタジアムとなる新国立競技場の工事では、当時23歳の男性が過労から来るストレスによって自殺するという痛ましい事件も起きています。 次にボランティア、工事の遅れが目に見えるリスクだとするならば、ボランティアの待遇をめぐる問題は潜在的なリスクと言えるでしょう。 当初は十分な人数を用意できないと言われていたオリンピックのボランティア要員ですが、大会期間中に高校や大学の試験を行わないようにと呼びかける「お願い」をするなど、インターネット上で「学徒動員」と揶揄されるほどのなりふり構わない行いによって、表面的には十分な人数が揃ったと発表されています。 しかしこれはあくまでも登録者の頭数が揃ったというだけに過ぎません。 2)ボランティアの待遇問題 実はあまり知られていないことですがワールドカップやオリンピックなどでは、毎回ボランティアに登録しながら大会当日に仕事を放棄する人間が数千人、数万人単位で現れます。 この数をいかに減らすかが大会委員会の腕の見せ所なのですが、残念ながら東京五輪の委員会メンバーの対応はその真逆の方向性に突き進んでいます。 大会期間中に加えて2週間近い研修を受けなければいけない時点で、既にハードルはかなり上がっていますが、交通費や宿泊費、必要な装備も自己負担というのだから、無償労働どころかお金を払って働くようなものです。 さらに大会期間中の渋滞対策が不十分だったことの穴埋めをさせるために、電車などの交通機関を可能な限り徒歩移動させることや、宿泊施設を使わせず前日から会場入りさせ徹夜で待機させる案が発表されるなど、エイプリルフールを疑うような対応に非難が殺到しています。 大会委員会はこうした批判を受けて、問題点の一部改善を打ち出すなど火消しを行っていますが、大会までの期間が残り僅かであることを考えると、ボランティアがまともな体制で働ける環境が用意されることは、まずありえないでしょう。 憂慮すべきは大会ボランティアの半数は外国人であるということです。 日本人は幸か不幸か、こうした理不尽な環境下で働かされることになれていますが、海外からやってくる人はそうではありません。 どんな場所からでも24時間スマートフォンを使ってソーシャルネットワーク上で、組織の横暴を告発できることを考えると国威発揚の場であるオリンピックが、日本の恥を晒す場になりかねないのです。 もっとも大変なのはボランティア二酸化する人々だけではありません。 むしろ大会の主役である選手たちこそが今回のオリンピックで、最大の被害者になるのかもしれないと懸念されています。 3)日本の夏の暑さに選手たちが被害者になりうる その理由は近年の日本列島を覆い尽くす夏の猛烈な厚さです。 日本よりも平均気温が高い国はたくさんありますが、そうした国の多くは空気が乾燥しているために実際の体感温度はさほどではないことが多いです。 逆に日本は極めて湿度が高いため、体感的な暑さは世界でもトップクラスと言われています。 今よりもはるかに平均気温が低かった1964年の東京オリンピックですから、10月に開催されたことからもそれが分かります。 それを最も暑い7月、8月に行う訳ですから専門家から、危険すぎるという声が上がるのも当然でしょう。 特にマラソンなどの野外スポーツは最悪の場合、死者が出る可能性すらあります。 大会委員会は猛暑対策として日本古来の知恵である打ち水で対応しようと呼びかけていますが、残念ながら文字通りの焼け石に水で終わる可能性が濃厚です。 今回あげた3つの懸念点は東京五輪開催によって生じる問題の一部に過ぎません。 政府は経済効果によって国民に大きなプラスがもたらされると喧伝していますが、2020年はオリンピックの準備のために多くのイベント会場が封鎖され、様々なイベントが中止されるなどの弊害が発生しています。 既に決まってしまったのだから楽しむことだけを考えた方が良いという意見もあるでしょうが、そうした考えでは利権目当ての政治家たちによって、また同じ事態が引き起こされてしまうでしょう。 私たち日本国民は日本代表として試合にのぞむ選手たちの活躍を期待し応援しながらも、その熱狂に流されることなく事前に約束していた予算を10倍近く超過した、この世紀の祭典の是非に考えていく必要があります。 最終更新日 2025年4月7日 あなたにおすすめの記事これを知れば一歩先行く!電動工具の意外な活用法:プロの現場から生まれた裏技!海外を舞台に動画制作をした有名youtuberベンチャーサポート税理士法人が持っている強み【特集】株式会社不二ビューティはどんな会社?Eコマース時代の食品フィルム包装。課題と可能性卵子提供による高齢出産!どのような課題があるのか?ターゲット「男」洋上風力発電のメリットと課題 その他